マインドセット

セキュアベース・リーダーシップという考え方

セキュアベース・リーダーシップとは

セキュアベース・リーダーシップとはスイスの名門ビジネススクール IMDのジョージ・コーリーザー教授らによって提唱されているリーダーシップの考え方で、人は、安全基地があればより遠くまで飛んでいけるというものです。親子の関係が一番わかり易いかもしれませんが、人以外にも場所や思い出、目標や趣味など様々なものがセキュアベース(安全基地)となり得ます。

“A Secure Base is a person, place, goal or object that provides a sense of protection, gives a sense of comfort and offers a source of energy and inspiration to explore, take risks and seek change.”

(セキュアベースとは守られているという感覚と安心感を与え、思いやりを示すのと同時に、物事に挑み、冒険し、リスクを取り、挑戦を求める意欲とエネルギーの源となる人物、場所、あるいは目標や目的である)

ジョージ・コーリーザー教授, IMD

子供たちにとってのセキュアベース(安全基地)とは

子供たちにとって、このセキュアベースが多ければ多いほど、見守られている、励まされているという安心感の中、いろいろなことにチャレンジをして自己効力感を育んでいけるのではないかなと思います。親として、子供たちのセキュアベースでありたいと日々意識をしているところです。

同時に、多くの時間を過ごす学校でも様々なセキュアベースを持ってほしいなと思っており、その中でも先生の存在は多くの子供たちにとってセキュアベースとなっています。「先生が見ていてくれるから」「先生が褒めてくれたから」「先生に良いところを見せたいから」と子供たちは日々勇気づけられ、力をもらいながら日々成長をしています。

「思いやり(Caring)」と「挑ませる(Daring)」どちらか一方ではなく両方がセキュアベース・リーダーには必要とコーリーザー教授らの本にも書かれていました。

先生のセキュアベース(安全基地)

そして、先生ご自身のセキュアベースはありますか?

子供のセキュアベースである自分を考える前に、自分にとってのセキュアベースが何なのか、何であったのかに目を向けてみてください。その時々によってセキュアベースとなるものが違っていることもよくあります。ライフライン(自分の人生の折れ線グラフのようなもの)を書いてみることもオススメです。自分が落ち込んだとき、困難な状況に陥ったとき、どんなもの・ことに救われましたか?

セキュアベースの例を参考にしてみてください。

場所イベント経験ゴールその他
母親結婚式幼少期仕事で成功するペット
父親自宅葬儀思春期昇進する信念
兄弟自然スポーツ学生時代親になる宗教
配偶者都市災害寮生活家を建てるイデオロギー
先生ふるさと事故大学生活資格を取る宝物
コーチ公園危機子育てマラソンに出るシンボル
監督卒業結婚する関係を変える思い出
上司出産就職する病から回復する儀式
友人婚約キャリア祈り
同僚ビーチ昇進仕事
部下オフィス趣味
先祖お金
音楽

自分のセキュアベースを意識することで、困難な状況にあっても「きっと大丈夫」「また頑張れる」と思えるようになります。そして自分を知ることで、他者、受け持つ子供たちのセキュアベースへ思いを馳せられるようになり、声がけや関わり方が少しでもポジティブなものになれば良いなと思います。

Emiko

このブログが先生のセキュアベースの1つになることが私の願いです!