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【徹底解説】保育園/幼稚園/学校イベントのライブ配信方法

新型コロナ感染拡大・緊急事態宣言の延長に伴い、娘の保育園の生活発表会(劇や合奏の発表)が無観客開催になりました。

子供の晴れ姿をその場で見守ることができないのは非常に残念ですが、こればっかりはしょうがない。そんな中で何かできることはないかと保育園の先生とお話し、発表会の保護者向けライブ配信をお手伝いさせてもらうことになりました。

私自身、仕事でオンライン会議や授業、ウェビナーの経験はあるのですが、イベントのライブ配信は初めてです。事前にいろいろウェブ検索をしてみましたが、「保育園 発表会 ライブ配信」で検索してもいまいち参考になる情報が出てこなかったので、今回私が調べて実践したことをまとめました。

Emiko

保育園/幼稚園/学校関係者もしくは保護者が低コストで最小限の機材を使ってイベントをライブ配信する方法をまとめました

ライブ配信5つのステップ
  1. 配信方法を検討する
  2. 事前に使用するアプリケーションのライブ配信設定をする
  3. 関係者に視聴リンクを送る
  4. カメラ・マイクの設定をする
  5. Go Live!

他にもいろいろなやり方があると思いますが、今回私がベスト!と思った方法を紹介しています。

どなたかの参考になれば幸いです。

配信方法の検討

まずどのような配信の選択肢があるのか調べて、下記の3つに絞られました。

必要なアカウント設定の複雑さ保護者のアクセスしやすさその他録画配信
Zoom MeetingZoom無料アカウント★★
Zoomアカウントの登録が必要
音声ミュートにする
人数制限あり(40名)
時間制限あり(40分)
ZoomとYouTube Liveを組み合わせてライブ配信するZoom有料アカウント
Youtubeアカウント
★★★
YouTubeリンクにアクセスするのみ
無制限
Youtube LiveするYoutubeアカウント
OBS
★★★
YouTubeリンクにアクセスするのみ
無制限❌?

Zoom Meetingが運営側は一番シンプルなのですが、無料プランだと人数制限や時間制限があり、有料プランにしても、参加者の管理が煩雑(音声が入ってしまう参加者を強制ミュートする、チャット対応等)だったり、参加者側でアカウント登録などの必要があるので、除外しました。

また、当日接続トラブルなど何らかの理由でLive配信が出来ない場合に、後日録画を配信できるようにするため、確実に録画のできるZoomとYouTubeの組み合わせにしました。

Zoomを使わずYouTube Liveのみする場合には、動画をLive配信するためのアプリケーションとしてOBSが必要になります。(Zoomの場合は不要)

必要なアプリケーションおよび機材

ZoomとYouTube Liveを組み合わせてライブ配信する際に必要なアプリケーションおよび機材は下記のとおりです。

カメラや音声はこだわるならデジカメや集音マイクをPCと繋げて使うことも可能です。(私の場合はスマホのカメラとマイクをそのまま使いました)

  • Zoom アプリケーション(無料)
  • Zoom Proアカウント(月2000円)
  • YouTube アカウント(無料)
  • PC(私はMacBook Airを使用)
  • スマートフォン(私はiphone SE2を使用)
  • スマホ用三脚

https://zoom.us/jp-jp/meetings.html

ZoomアプリケーションはPC上にダウンロードしておいてください。

Live配信をするにはZoom有料会員になる必要があります。イベントのある月だけ有料会員になることもできます。

Emiko

ちなみに私の場合は、私が持っている有料アカウントを使ってもらうこともできたのですが、万が一私自身がコロナ陽性で当日行けない場合などのリスクも考え、保育園側で1ヶ月分だけZoom Pro アカウントを取得してもらいました。リスクヘッジ大事です!

YouTubeのURLは一度使用(配信開始)してしまうと無効になってしまいます。一度配信して停止したURLも無効になってしまいますので、テスト配信をする際は本番用のURLではなく、テスト配信用のURLを発行するようにしましょう。

事前準備

前述しましたとおり、ZoomとYouTube Liveを組み合わせてライブ配信する場合には、下記2つのアカウント取得が必要です。少なくとも1週間前には必ず確認してください。

  • Zoom有料アカウント
  • YouTubeアカウント(無料)

YouTube live配信はライブ配信の24時間前にアカウントの本人確認作業を行う必要があります。チャンネルの確認には電話番号の入力が必要となりますのでご注意ください。

Zoom側の事前設定

ZoomのWebページからログインして、左側のメニューから「設定」をクリックしてください。

「ミーティングにて(詳細)」カテゴリの中を下の方にスクロールして「ミーティングのライブストリーム配信を許可」を有効にしてください。

またこの時に「カスタムライブストリーム配信サービスにチェックマークを必ず付けてください。この項目を有効化することでスケジュールされたYouTube live配信が可能になります。

YouTube Live側の事前設定

YouTube Liveを有効化する

YouTube Liveをするためには、チャンネルの本人確認作業を事前にする必要があります。

本人確認が済んでいるかどうかは下記のリンクから確認できます。

https://studio.youtube.com/channel/UC/livestreaming

済んでいなければ、電話番号を登録して早く済ませておきましょう。

(私は土曜日に登録したのですが、承認が月曜日のお昼になりました。)

Live配信の設定をする

YouTubeにログインをして、右上のアイコンから「ライブ配信を開始(Go live)」をクリックします。

「新しいライブ配信」をクリックして、ライブ配信内容を設定します。

「タイトルを入力」:タイトルを入れます。
「公開」公開→誰でも見れる、限定公開→リンクを知ってる人だけ見れる(検索では引っかからない)、非公開→自分だけが見れる(主にテスト用)
「説明」:概要やイベントのハッシュタグ、資料のリンクなどを書いておくといいと思います。
「ブログ」:動画のカテゴリを選択します。
「後でスケジュール設定」:配信開始時刻を設定します。
「カスタムサムネイルをアップロード」:配信開始までの間、視聴者が待機しているときに表示されるサムネイルを設定できます。
「視聴者」:はいを選択するとチャットが無効になったり表示される広告が変化します。基本的にはいいえでいいと思います。

私の場合は公開設定を「限定公開」とし、動画のカテゴリーは「非営利団体と社会活動」、視聴者は「いいえ」にしました。

上記の入力が済みましたら、「エンコーダー配信を作成」をクリックしてください。すると次のような画面になります。

左下のストリームキー情報がライブ配信のときに必要になります。配信まで日数がある場合にはこの画面は一旦閉じてOKです。URLを控えておくか、再度ログインして左上三本線から「管理」をクリックするとスケジュールした配信枠一覧が表示されますので、該当する枠を選んで上の画面を再表示させてください。

画面右上の矢印アイコン(共有アイコン)をクリックすると下のような動画リンクが表示されるので、参加者に事前に共有する場合はこのURLを共有しましょう。

視聴者である保護者にURLを共有する場合、URLの他にQRコードを作成して載せておくと、アクセスしやすいと思います。

QRコードは無料で作成できるサイトがたくさんありますので、検索してみてください。参考までに、私がよく使うサイトのリンクを入れておきます。

https://qr.quel.jp/

子供の発表会など広く多くの人には公開したくない場合は、動画リンクを伝える際に、関係者以外に動画リンクを拡散しないようお願いするほうが良いです。また画面の撮影やダウンロード、SNSによる拡散を禁止する際にはその旨も合わせて伝えておきましょう。

Emiko

娘の園の場合、プロのカメラマンによるDVD撮影・販売もありましたため、LIVE配信はあくまでも保護者がリアルタイムで子供の発表会を楽しむだけのものとし、DVDの販売に影響しないよう配慮しました。

カメラの設定

PCに接続するカメラの設定も事前にしておきましょう。

今回はiPhoneをWebカメラとして使う方法を3つのステップでお伝えします。iphone以外のスマホでも同じ方法で接続が可能なはずです。

  1. PCとiPhoneを同じネットワーク(wifi)に繋げる(Live中も)
  2. PCとiPhoneに同じアプリをインストールする
  3. Zoom上で該当するカメラを選択する

アプリは「iPhone WEBカメラ」で検索すると、3つの候補が出てきます。ほとんどが無料で使えます。(有料との違いは高画質、広告やロゴの有無のようです)

  • iVCam →ネット検索ではオススメとしてよく出てくる
  • DroidCam
  • EpocCam →MacのPCで使える

私の場合はMacユーザーのためEpocCam一択でした。Windowsユーザーであれば、IVCamが良さそうです。

詳しい説明はこちらのサイトが参考になりました。

https://sma-2.jp/mag/smartphone-webcamera/

アプリのインストールが完了したら、Zoom上でカメラを設定します。

Zoomを起動して「ビデオの開始」の「^」マークをクリックするとカメラを選択できるのでEpocCam(もしくは該当するカメラ)を選択します。

ちなみにスマホをカメラとして使う場合は三脚を使うことをお勧めします。

舞台などを移す場合は高さの調節も可能ですし、手ブレの心配もありません。

Live配信当日

配信の開始

いよいよ本番です。Youtube Liveとの接続に時間がかかることがありますので、念のため1時間前には準備を始めましょう。

Zoomミーティングを開始したら、画面右下の詳細「・・・」をクリックして「カスタムライブストリーム配信」を選択します。

Zoomのwebページに遷移しますので、YouTube live配信枠の際に取得した「ストリームURL」「ストリームキー」「配信URL」を入力していきます。(コピー・アンド・ペーストが良いです)

入力が終わったら「Go Live!」をクリックします。

次はYoutube Liveの画面での設定です。(まだ終わりではありません!

この段階ではまだ配信されていないので、全ての準備が整ったら右上の「ライブ配信を開始」をクリックしてください。これでYouTube Live配信がスタートします。

始まってしまえば、終わるまで特に作業はありません。

インターネット環境にもよりますが、ライブ配信には時間のズレが若干生じます。(私がテストしたところ、10秒くらい遅延して配信されていました)

配信の停止

Zoomで配信停止をクリックしてもYouTube側の配信は止まりませんので注意してください。YouTubeで「ライブ配信を停止」をクリックしてからZoomの配信を終了させて下さい。

見逃し配信

Live配信にトラブルはつきものです。うまく配信ができなかった、参加者側の接続の問題でLive配信が視聴できなかった等、おそらく出てきます。

そのような場合にも、Zoomで録画をしておけば後日録画データをYouTubeの限定配信やvimeoでパスワードをかけて配信することも可能です。

こちらのサイトが参考になります。

https://www.kashi-mo.com/media/63195/

新しい生活様式が求められる中で制限されることも多いですが、そんな中でもできることを模索していきたいと思っています。

Emiko

参考になれば嬉しいです。